のづ記

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試写会で「ボーはおそれている」を見てきて、きがへんになったよ

皆さんこんにちは、のづです。

今回は、幸運なことに当選致しました映画試写会の感想を書いていこうと思います。

ということで当選したのはこちら

 

『ボーはおそれている』

 

(以下、映画.comの当該ページより引用)

「ミッドサマー」「ヘレディタリー 継承」


の鬼才アリ・アスター監督と「ジョーカー」「ナポレオン」の名優ホアキン・フェニックスがタッグを組み、怪死した母のもとへ帰省しようとした男が奇想天外な旅に巻き込まれていく姿を描いたスリラー。


日常のささいなことでも不安になってしまう怖がりの男ボーは、つい先ほどまで電話で会話していた母が突然、怪死したことを知る。母のもとへ駆けつけようとアパートの玄関を出ると、そこはもう“いつもの日常”ではなかった。その後も奇妙で予想外な出来事が次々と起こり、現実なのか妄想なのかも分からないまま、ボーの里帰りはいつしか壮大な旅へと変貌していく。

共演は「プロデューサーズ」のネイサン・レイン、「ブリッジ・オブ・スパイ」のエイミー・ライアン、「コロンバス」のパーカー・ポージー、「ドライビング・MISS・デイジー」のパティ・ルポーン

 

アリ・アスター監督作品といえば、ホラー作品慣れしていないにも関わらずレイトショーで『ヘレディタリー/継承』を見てしまい、半泣きになりながら街灯のない農道を歩いて帰ったのがいい思い出です。

「幽霊の正体見たり柳の木」という言葉は、怖がっているだけであって、幽霊の正体など柳の枝垂れなどその実大したものではないのだ…というものですが、逆を言えば怖いと思っていればなんてことないものでも幽霊に見えるものなのです。真っ暗な田んぼから響くカエルの大音声は不気味なBGMに、電柱に立てかけられた看板はうなだれたまま立ちすくむ人に見えるわけですな。多分若干漏らしていたと思います。

 

閑話休題

そんな人を不安にさせることにかけては早くも当代きっての腕前と言えるアリ・アスター監督の最新作。私の感想やオススメの触れ方を箇条書きで挙げると……

 

 

と思っていたのですが、なんかもう見終わったあとの印象は

「気弱な中年男性が見た、秩序があるようでない奇っ怪な夢」

を3時間にわたって見させられるかのような体験でしたものですから、言語化しづらいんですよね。もうこの時点で試写会の感想としては駄目なんでしょうけどそれ以上の表現が見当たらず…

もちろん色々な読み解きや、一本通してから納得がいく(いったかな…いってないかも)な描写が多々あったりはするのですが、そういう考察とか意味づけみたいなものは見終えてしばらくしてからでいいと思うんですよね。

幸いにして今回の試写会はTBSラジオ「アフター6ジャンクション2」とのコラボ企画であり、映画評でも知られるRHYMESTER宇多丸さんと、ポスターアートデザインも手がけた大島依堤亜さんのネタバレ全開トーク*1も収録されておりました。こちらはポッドキャストでの配信も決まっているので、映画史的な位置づけ等々はそちらで補っていただくほうが質も知識量も間違いないでしょう。

それよりもまずこの「ボーはおそれている」は、タワシで脳をガシャガシャと洗われるような疲れ方を味わって狐につままれる体験ができる稀有な作品ですので、この持ち味を存分に堪能するのがよろしいかと思われます。

 

そんな怪作「ボーはおそれている」は2月16日から全国公開!!みんな劇場で異常なペースで不運に見舞われるホアキン・フェニックスを見て、なんかよく分からなくなろう*2!!!

 

この消化できないものを俺だけで抱えたくない!!!!!お前らも沈め!!!!!!

*1:宇垣美里さんの登壇も予定されていましたが、体調不良により急遽欠席。大変残念でしたが、発熱とのことですのでやむなしですね。とにかく快復を祈っています。

*2:アリ・アスター監督はジャンプカットを好んで使う印象がありますが、今回は実家までの旅で、そもそも実家がどの程度遠いところにあるのかも掴みづらく時間軸だけでなく物理的な距離感覚も乱されるので本当にわけが分からなくなる。